介護キーマンインタビュー

株式会社ポプラコーポレーション
シュールメゾンポプラ神田 管理者
上原創 さん

「自分でできることは自分で」世話をしすぎないケアがモットー

上原創さん

経歴を教えて下さい。

大学を卒業し、2007年に新卒で池田さつき会に入職しました。デイサービスの新規立ち上げなどに従事し、19年6月にシュールメゾンポプラ神田の管理者に就任しました。

ホームの特徴は。

当社では9棟のサービス付き高齢者向け住宅を運営していますが、その中でも平均要介護度が1.8と最も低くなっています。今は要支援・要介護認定を受けていないご利用者様はいませんが、かつては自立の方もいました。近所の店へ買い物などにお一人で出かける方も多いです。普段は、建物入口は施錠していますが、スタッフに「ちょっと出かけてくる」と一声かければ、自由に外出できます。

サービスの面などでの特徴は。

軽度の方が多いということもあり、ホーム内に旅行サークルのようなものがあります。グルメを楽しむ「旅倶楽部」と、神社仏閣などを巡る「あるくらぶ」をそれぞれ3カ月に1回程度のペースで実施しています。京都の嵯峨野のトロッコ列車や甲子園球場の野球観戦などを日帰りで楽しんでおり、1回平均で5~6人が参加します。保険外サービスとして有償でスタッフが同行します。

日常的なケアの考えについては。

洗濯や居室の掃除など「ご自身でできることはなるべくしてもらう」ようにしています。ただしスタッフの中には池田さつき会の特養から移ってきた人もいます。重度の方のケアをしていた経験から、どうしても「お世話をしすぎてしまう」というケースがあります。こうした例をいかに減らして、ホーム全体で統一した姿勢にできるかが課題です。また、当ホームには77名が入居しており、自分で何をどこまでできるかは一人ひとり違います。その違いを全スタッフがきちんと把握する必要がありますので、スタッフ間の情報共有が欠かせません。

スタッフ教育の点で心がけていることは。

サービス付き高齢者向け住宅ですから、スタッフはケアプランに基づいて行動しますが、ケアとケアの間に5分・10分といった短い空き時間が生じることがあります。私はその時間をスタッフとの面談に充てています。短時間ですから、それほど込み入った話しはできませんが、話しやすいように個室で2人きりで面談します。また可能な限り1人1日に1回は面談をするように心がけています。離職の芽を早めに摘むことができるなど、多くのメリットがあります。

そうした面談などを通じて、スタッフに伝えていることは何でしょうか。

スタッフは「自分の今日1日のスケジュールをいかにこなすか」ということだけに意識が向いてしまい、ホーム全体のことを把握できないケースが多いと感じています。他のスタッフは今何をしていて、その業務はスムーズにいっているのか、それとも誰かのサポートがあった方がいいのか、など周囲の状況を常に意識し、必要な行動をとれるようになってもらいたいと思っています。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社ポプラコーポレーション

http://www.poplar-corp.jp/

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