介護キーマンインタビュー

株式会社CLAN
取締役部長
水津誠治 さん

職員満足度がご利用者様満足度に直結。24時間看護師常駐、看取りにも対応。

水津誠治さん

会社やご自身の経歴について教えて下さい。

高齢者住宅の建設や不動産事業などを手がけるムーンリバーから、介護・障害事業を承継する形で2019年10月に設立され、20年1月より事業を開始しました。現在大阪府内で住宅型有料老人ホームを5棟運営しています。また障害者生活介護や放課後等デイサービスなどの障がい者支援事業にも力を入れています。
 私は、親の勧めで専門学校に行ったことがきっかけで介護の道に進みました。現在、業界でのキャリアは18年になります。

運営するホームの特徴は何でしょうか。

全てのホームに24時間看護師が常駐しており、医療的措置が必要な方やターミナル期の方などの受け入れが可能です。看取りにも力を入れています。ホームの定員は50~60人ですが、1ホームで年間3~5件程度ご利用様を看取っています。また障がい者支援事業を行っていることもあり、ご利用者様の2割が介護保険被保険者ではない障がい者です。

会社として、介護の基本にしている考えは何でしょうか。

介護に限らず多くの会社で「お客様第一主義」を掲げています。しかし、それを実現するには、スタッフが、自分の現在や将来の生活に何の不安や心配もなく、常にお客様のために全力投球できる状態であることが求められます。そこで、当社では「スタッフ第一主義」を掲げています。まず職員満足度を向上させ、それがそのままお客様満足度に直結するようにしています。

具体的にどのような形でスタッフ第一主義を実践していますか。

例えば、現在は、新型コロナウイルス感染症の拡大でスタッフは心身ともに疲弊しています。それに報いるため、非常事態宣言が出た今年春以降、非正規雇用も含めた全スタッフの給与のベースアップを行いました。またアルコールによる手指消毒を頻繁に行い手が荒れるためハンドクリームを支給したり、感染予防のために外食や買い物を控えていることを受け食糧を支給したりしてきました。
新型コロナと関係ない部分では、1ホームあたり年間40万~50万円程度の予算を与え、各ホームで懇親会や差し入れなどスタッフのために自由に使える権限を与えています。給与額も、正社員で夜勤を行えば年収400万円以上となるなど、業界内でも高い水準を維持しています。

スタッフ教育の面で心がけていることは。

「和」を大事にする姿勢を求めています。もともと介護現場では、働く人の年齢層の幅が広い傾向がありますが、それに加えて当社では外国人や性的マイノリティーのスタッフも多く働いています。自分と他者の違いを認め、偏見や理解不足が原因での悪口を言わないことを徹底します。人権研修も年に2回のペースで行っています。結果的にそのことが、自分とは年齢や身体状況、考え方などが大きく異なるご利用者様を敬い、尊厳ある暮らしをしていただくことにもつながると思います。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社CLAN

https://clan-net.jp/

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