介護キーマンインタビュー

有限会社 ティエラ
事務長
小川達也 さん

約2割の居室で2人入居可能。長年連れ添った相手と最後まで一緒に。

小川達也さん

経歴について教えて下さい。

今年で入社して10年になります。それ以前は大学に通いながらアルバイトとバンド活動をしていました。バイト先で総務的な仕事を任されたことがあり、経営に近い業務に興味を持ちました。そのときに、以前からの知り合いであった社長の重藤に誘われ、大学を中退して入社しました。

現在、どのような仕事を行っていますか。

各ホームの業務が円滑に進むような各種サポートを行っています。例えば、介護の現場では様々な問題が発生します。内容によっては、現場だけではその問題を解決できないこともあります。そうした場合に、なるべく早く解決できるように、それ以前に問題が発生しないように、日頃から現場スタッフからの相談に乗ったり、各種調整などを行ったりしています。

そうした業務の中で、日頃からスタッフに対してアドバイスしていること、人材育成の面で考えていることを教えて下さい。

「介護の現場にスターは必要ない」ということです。もちろん、技術や経験・知識、介護に対する想いなど、他人よりも優れている部分があることは尊重されるべきですが、それらが優れていても、ホーム内での人間関係をうまく構築できなかったりしたらスタッフとして及第点はあげられません。突出したものは無くてもいいので、全てにおいてバランスのよいユーティリティープレーヤーが理想です。

運営する高齢者住宅の中から特徴的なものを教えて下さい。

現在6棟を運営していますが、5棟目・6棟目は設計段階から当社が深く関わり、当社が理想とする介護を実現できるハードを追及しました。その一つが2人用居室を数多く設けたことです。一般的には50室程度の高齢者住宅で2人用居室はせいぜい数室程度ではないかと思いますが、5棟目の「ことこと久宝寺」では55室中14室を、6棟目の「ことこと枚岡」では42室中8室を2人用居室としています。

そうした取り組みを行った理由はなんでしょうか。

これまでは、夫婦でご入居の場合、2人用居室がなければそれぞれ1室ずつご入居するしかありませんでした。しかし、2人用居室に比べて費用面で割高になりますし、何よりそれまで何十年も一緒に生活してきたのに、人生の最後で別々の部屋に住むというのは、家族の姿として不自然と考えています。どちらか一方が要介護認定を受けていれば、2人用居室にご入居できます。私の祖父母も一緒に2人用居室で生活しています。

他にハード面での特徴はありますか。

当社では、全てのホームで食事は外部事業者に委託してキッチンで一から調理してもらっているのですが、厨房スタッフ専用の休憩室とトイレを設けています。社外の人ではありますが、当社のご利用者様のために懸命に働いてくれているのですから、最高のパフォーマンスを発揮できるように、自社社員と同様の労務環境を用意しています。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

有限会社 ティエラ

http://lc-tierra.com/

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