介護キーマンインタビュー

株式会社エースタイル
代表取締役
鈴木えり香 さん

手頃な価格の「民間版特養」目指す。一部ホームは看護師24時間常駐。

鈴木えり香さん

会社の概要とご自身の経歴を教えて下さい。

2001年にイベント運営などを目的に創業しました。2015年より介護・障害福祉事業を手掛けています。高齢者住宅は、城東区や都島区、旭区などの大阪市東部地域を中心に「Welfare」「Wellife」のブランドで、サービス付き高齢者向け住宅・住宅型有料老人ホームを合計12棟運営しています。
 現在はホールディングス体制で、介護・障害福祉以外に、エステ・美容、飲食、不動産、Webマーケティングなど多彩な事業を展開しています。代表は全て同じ人物だったため「何が本業なのか分かりにくい」という声が社内外からあがっていました。そこで、介護・障害福祉事業については長年現場を統括してきた私が2024年4月1日に代表に就任することで、ほかの事業と明確な色分けを図ることにしました。

運営する高齢者住宅の特徴は何でしょうか。

「民間版特別養護老人ホーム」を目指しており、手頃な費用で入居できる点です。安いホームでは、食費込みで月額11万円台から入居可能です。
 また、自社で訪問看護ステーションを運営しており、ホームのうち2棟は24時間自社の看護師が常駐していますし、ほかのホームも日中は看護師が常駐しています。このため、重度の方や医療依存度の高い方など、多くの方の受け入れが可能です。実際に、インスリン注射が1日に3回必要なために他のホームで断られた人が入居しています。

スタッフ教育などの面で力を入れていることは。

いわゆる「困難事例」と言われる方の受け入れは、現場スタッフの「ケアが大変になる」という意識につながり、仕事へのモチベーションが低下する可能性もあります。それを防ぐため「なぜ、当社が受け入れをする必要があるのか」を1人ひとりにしっかり説明するようにしています。このように、会社の考えや方針をスタッフにしっかりと落とし込むことを重視しており、社長に就任する前から300名以上のスタッフとの面談を年に2回行ってきました。「コロナ禍での家族との面会ルールをどうするか」なども、この面談で出たスタッフの意見を元に決めています。
 こうした、スタッフの意見や考えを積極的にホームの運営に活かすことで、スタッフがご利用者様のQOL改善のために何をすればいいのか自発的に考えるようになります。また、自分たちが理想とするホームを運営できることが離職率の低下にもつながり、質の高いサービスを提供できるという良いサイクルを生み出せます。

今後の事業展開について教えて下さい。

具体的な新設計画はありませんが、介護付有料老人ホームを運営したいと考えています。建物をグループの不動産会社で保有することが基本です。新規開設だけでなくM&Aによる事業拡大も視野に入れています。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社エースタイル

https://a-style55.co.jp/facility/

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