介護キーマンインタビュー

株式会社レイクス21
代表取締役
池 俊明 さん

特定施設の指定受けたサ高住を運営。広い居室とケアの一体提供が可能。

池 俊明さん

会社の概要や社長の経歴などを教えて下さい。

私は商社でサラリーマンをしていました。1999年に新規事業を考えるようにと会社から指示があり、私は翌年から始まる介護保険制度を見据え、福祉用具販売事業を社内ベンチャーとして立ち上げる提案を行いました。しかし「次期尚早」と認められませんでした。「それならば自分でやろう」と退職して2000年に起業しました。高齢者住宅は2004年に高齢者専用賃貸住宅を千葉県に開設し、現在は首都圏を中心に43棟を運営しています。

運営する住宅の特徴はなんでしょうか。

関西では兵庫県川西市、宝塚市、それに京都府長岡京市でサービス付き高齢者向け住宅を運営していますが、兵庫県の2棟は特定施設入居者生活介護の指定を受けています。特定施設の指定後に、介護付有料老人ホームではなく、居室面積の最低基準が18平米と広く住環境に優れているサ高住となることを選択しました。広い居室の住まいとケアを一体的に提供しているのが特徴です。一方で入居費用は低く抑えており、生活保護受給者の受入れも可能です。

人材雇用・育成などの面で取り組んでいることは。

スタッフの教育研修に力を入れていることはもちろんですが、当社では特に夜勤専門スタッフの教育に取り組んでおり、必要に応じてマンツーマン体制での研修などを行っています。夜勤専門スタッフは、勤務時間の関係から会社全体で行う研修には参加できませんし、勤務中に上司や先輩スタッフから業務品質についてチェックを受ける機会もあまりありません。また、夜勤ができる人は貴重な存在ですから、人手不足の中でどうしても採用の判断基準が低くなる傾向にあります。高齢者住宅での入居者虐待事件の多くが夜間に発生しているという点を考えると、夜勤スタッフの質が重要だと考えています。

今後、取り組みたいことなどは。

2019年、ある会社から九州の複数の高齢者住宅の運営を承継しました。この会社では24時間体制の訪問看護事業所を運営しており、高齢者住宅では末期がんの方やALSの方の受入れも可能となっています。そのノウハウを会得できましたので、今後は千葉県や埼玉県など運営する物件が集中しているエリアで24時間対応の訪問看護事業所を開設し、医療的ケアを必要とする方の受け入れを進めていきます。もちろん関西でもこうした取り組みを行っていきます。

高齢者住宅の新設は。

関西でのボリュームをもう少し増やしていきたいと考えています。具体的には京都~大阪~神戸間でJR東海道線より北側のエリアでの展開を考えています。ただし、地価の高さなどを考えると現在展開している価格帯では難しい面もあります。今よりは若干価格は高くなりますが、それでも周辺の高齢者住宅よりは安い水準で、他社との差別化を図っていきたいと考えています。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社レイクス21

https://lakes21.co.jp/

介護キーマンインタビューTOP