介護キーマンインタビュー

株式会社ぽぷら
代表取締役社長
澤田 昇 さん

寝屋川東部で地域包括ケア体制構築。薬剤師が多職種連携ネットワークの鍵に。

澤田 昇さん

会社の歴史やご自身の経歴について教えて下さい。

1977年に寝屋川市に調剤薬局を開設したのが始まりです。当時は医薬分業の考え方がほとんどない時代でしたが、ある病院が院外処方を実施することになり、それを引き受けることが目的でした。私はそこで薬剤師として勤務していました。91年に現在地に移転した際に社屋の2階で福祉用具やアレルギー対応食品を販売するなどの業務多角化を図りました。私は95年に社長に就任し、現在に至っています。

介護事業の状況は。

2000年に居宅介護支援、訪問介護、訪問入浴を始めました。訪問入浴は一時期寝屋川市の9割のシェアを持っていたこともあります。高齢者住宅は2005年に寝屋川市で介護付有料老人ホームを開設したのを皮切りに市内でサービス付き高齢者向け住宅を3棟、枚方市で高齢者向け優良賃貸住宅を運営しています。

介護に対する考え方は。

事業所の殆どは寝屋川市東部エリアにあります。これまで述べてきたサービスの他にデイサービス、福祉タクシー、配食、訪問理美容なども手掛け、地域のあらゆるニーズに1社で対応できる仕組みを整えています。今後も地域内で提供可能なサービスの種類を増やすことを目指します。また、当社のルーツは調剤薬局ということもあり、薬剤師が訪問服薬指導などでまめに地域をまわることで情報収集を行い、他事業所とも多職種連携を進めることを重要視してきました。

地域密着で展開していく上で、どのようなことを重視していますか。

何よりも「地域の人のニーズに合ったサービス」を提供していくことです。自分たちが理想とするサービスはあって然るべきですが、それが地域にあっているかどうか、地域の人はどう感じているかを常に意識しなくてはなりません。

地域のニーズをどのようにして拾っていますか。

今は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止していますが、枚方市の高優賃を除く4棟の高齢者住宅では、地域の方がボランティアで出入りしています。もちろん人手不足の中で運営を支えてくれるという点で助かっていますが、一地域住民として、サービス品質などについて率直な意見を出してくれる点で非常にありがたい存在です。挨拶が徹底できていないスタッフがいること、トイレの紙が補充されていないことなど、細かい点について直接その場で指摘してくれます。

スタッフの教育の面で心がけていることはありますか。

知識や技術も重要ですが、それよりも介護スタッフには優れた人間性が求められます。接遇、マナー、思いやり、気遣い、対人コミュニケーションなどの教育に力を入れています。新型コロナで集合形式の研修を実施するのが難しい状況ですが、外部講師にオンラインセミナーなどを依頼して、スタッフが学び・成長する機会を絶やさないようにしています。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社ぽぷら

http://www.popura.jp/index.html

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