介護キーマンインタビュー

株式会社ピースフリーケアグループ
常務取締役
太田正裕 さん

入居者・社員・会社の「3ピース」を追及。レク内容などホームごとの独自性を尊重。

太田正裕さん

会社の概要やご自身の経歴を教えて下さい。

法人としてのピースフリーケアグループ設立は2015年ですが、2010年に大阪市平野区に有料老人ホームを開設したときがルーツと言えます。現在「ピースフリー」のブランドで、大阪市南部を中心に北摂や兵庫県などで15棟の高齢者住宅を運営しています。兵庫県の2棟は2020年9月に事業承継したものです。私は2013年にホーム長として入社し、その後は主に新規立ち上げに携わってきました。2016年に常務に就任しました。

運営する高齢者住宅の特徴は何でしょうか。

「手頃な価格で入居できる」ということを基本としていますので、正直なところハード面については、それほど特筆すべき点はありません。その分、介護サービスや接遇などソフト面の充実に力を入れています。例えばグループ会社には訪問看護・調剤薬局を手がける会社があり、一部のホームでは看護師24時間体制を実現しています。当社のご利用者様の平均要介護度は3.4と高いこともあり、今後全物件で24時間看護を導入していきたいと考えています。

ソフト面の充実のために、どのような点に注力していますか。

それぞれのホーム長に大きな裁量を持たせ、イベントなど様々な部分において、ご利用者様の状況や希望に応じた取り組みを独自の判断で行えるようにしています。例えばレクリエーションについては「体を動かす」「食事」「外出」など、ホームにより得意とするメニューが異なっています。ユニークなのは「ピースフリー正覚寺」で、ここはホーム長がセミプロの落語家であり、自身でご利用者様に落語を披露しています。こうしたイベントは、新型コロナウイルス感染症の拡大で様々な制約がある中でも「ホーム内運動会」などとして可能な限り実施してきました。そして、これらはホームページやSNSなどを使って積極的に外部に発信しています。

その取り組みを進めていく上での課題は。

基礎の部分がしっかりしていないままに、各ホームが勝手に個性化を進めると、単なる「バラツキ」になってしまいます。会社としての基本方針、理念などをまず全てのホームに徹底させることです。当社は「ご利用者様」「従業員」「会社」の3者が同時に幸せになれる体制の構築を目指しています。「ご利用者様の満足度向上を考えつつ、従業員に過度な負担をかけず、なおかつ事業としてしっかり成り立つ方法を追及していく」という意識を全社で持つようにしています。

今後の展開を教えて下さい。

「高齢者住宅50棟体制」を目標としており、今後も有料老人ホームを中心に積極的に開設をしていきます。来期は2棟開設する計画ですが、堺市・枚方市といずれも初進出のエリアとなります。この様にエリアを拡大する一方で、重度者対応強化ホームなど、機能面でも多様化を図っていきます。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社ピースフリーケアグループ

https://peacefree.jp/

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