介護キーマンインタビュー

社会福祉法人慶生会
有料老人ホーム事業部長
田中秀和 さん

大阪の4カ所でドミナント展開。あらゆるニーズに対応できる体制を構築。

田中秀和さん

経歴を教えて下さい。

1995年に新卒で入職しました。大阪府大東市の特別養護老人ホームの介護職員として介護を一から学び、施設の増床や大規模修繕も経験しました。2003年に在宅介護支援センター兼在宅給食サービス事業の管理職、そして大阪市内を含めた数カ所の通所介護事業の管理職や事業の立上げを行い通所事業部長に就任。3年前程に有料老人ホームとグループホームを管轄する事業部長職に就任しました。

法人について教えて下さい。

1986年3月に創立され、現在は、高齢者の入所介護、通所介護、訪問介護、訪問診療、保育の5つが基本事業です。また、強みは専門職が多数在籍している点です。非常勤職員も合わせますと千人を超える職員数ですが、有資格者も千人を超えています。その大多数が入職後に資格を取得しています。
開設以来の基本理念である「和敬」「愛護」「感謝」の三綱領のもと全職員が一体となってご利用者を敬い、労り、感謝の気持ちで職務に勤しみ、今日の発展を築き上げることができました。

介護サービス面などでの特徴は何でしょうか。

現在、大阪府の大東市、大阪市東成区・生野区、豊中市の4ヵ所で、ドミナント方式で事業展開しています。例えば東成区では介護付有料老人ホーム「グラート大今里」内に居宅介護支援、訪問介護、訪問看護事業所が併設されており、地域の方へサービスを提供しています。また、向かいに強化型在宅療養支援診療所としてグループ法人が運営するクリニックがあり、訪問リハビリも展開しています。その建物にはデイケアと認知症予防に注力したカルチャースクールスタイルのデイサービスがあります。勿論、同区にも特養を設置しており、当法人だけで、ほぼ全ての介護ニーズに対応できます。
 今後も、介護事業所の周辺に様々な介護サービス事業所を展開し、地域での介護サービスをパッケージ化し、あらゆるニーズに対応できるように事業展開を図っていきます。特に豊中市は事業承継で進出したので、他のエリアに比べると、まだ法人としての介護事業の供給の厚みは十分ではありません。2022年に地域密着型複合施設の開設を予定し、入居サービスだけではなく在宅サービスの厚みも備える計画です。

スタッフの教育・育成の面で取り組んでいることはありますか。

教育システムとしてプリセプター制度を取り入れています。新人をマンツーマンで指導し、習熟状況の把握や業務上の悩みなどの相談も常時できる体制をとっています。また、上司と部下との面談などコミュニケーションの機会をなるべく多く確保しています。人事異動者の着任後面談や新卒者・中途採用者面談、役職者面談、自己目標面談など、事業本部長や部長・施設長が直接個別で実施し、スタッフの意見や提案、悩みなども法人中枢部にまで届く環境を整えています。こうした取り組みの結果、離職率は4年連続減少しています。
例えば「グラート大今里」では2年連続離職者ゼロとなりました。このホームでは、元々介護スタッフで働いていた母親が看護師の自分の娘を誘って一緒に働いていますし、75歳の介護スタッフもいるなど、様々な働き方が可能です。こうした就労に対する柔軟性の高さも離職者が出なかった理由と考えています。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

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https://kyouseikai.org/

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