介護キーマンインタビュー
株式会社M-opsol
福祉医療第一部係長
絹田宏平 さん
「部活動」制度で利用者の日々に潤い。家族とのやり取りはアプリで気軽に。
経歴を教えて下さい。
入社して5年目です。大学でリハビリテーションを専攻していたのですが、実習で行った介護に強く惹かれて介護学科のある短大へ編入、介護を学び、社会福祉法人で働き始めました。しかし、そこは人事が硬直化しており、将来のビジョンが描きにくいと感じました。「これからどんどん事業を拡大させる力のある事業者の方が、責任ある仕事を任せてもらえる機会も多く、夢を持てるだろう」と考えていたところ、家の近くにM-opsolが運営するホームがありましたので、面接を受けました。今は、東大阪市の「パリアティブケアホームはなの楠根」と、2021年10月1日にオープンした岸和田市の「パリアティブケアホームほしの岸和田」の施設長代理を務めています。
最も新しい「ほしの岸和田」について教えて下さい。
定員50人のサービス付き高齢者向け住宅です。自社運営の訪問介護事業所と24時間体制の訪問看護事業所を併設しており、当社のほかのホームと同様に終末期の方、医療依存度の高い方、難病の方などの受け入れが可能です。開設してまだ2カ月ですが、すでにガン末期の方の看取りも行っています。特に岸和田は近隣に同様のケアを提供できるホームがないとのことで、ケアマネジャーから「ここでダメだったら行き場がなく、病院に入ってもらうしかなかった」と、いう切羽つまった相談が寄せられることも少なくありません。
最も新しいホームということで、これまでと違う取り組みを行なったりしている点はありますか。
当社のホームは寝たきりの方も多いため、クリスマスのような季節ごとの全体イベントはともかく、日常のアクティビティやレクリエーションを全員一緒に行うのは難しい面があります。そこで「部活動」制度を導入しています。「喫茶部」「散歩部」など様々な部活を設け、ご利用者様には好きな部活に入ってもらいます。この部活動制度自体は、ほかのホームで先行して実施していましたが、喫茶部以外には継続した活動が少ない状態でした。「ほしの岸和田」が初の本格導入となります。今後、スタッフの趣味・特技やご利用者様のご希望に応じて様々な部活を立ち上げ、ご利用者様の日々の生活を潤いのあるものにしていきたいと思います。
スタッフの業務効率化などの面で新たに取り組んだことはありますか。
「ほしの岸和田」で新たに取り組んだのが、コニカミノルタのシステム「HitomeQ コネクト」の活用です。これはLINEアプリを利用した、ホームとご家族間のコミュニケーションシステムです。ホーム内でのご利用者様の様子を文章や写真などで気軽に送ることができます。また、ご家族からの面会予約やホームに対するお問い合わせ、ホームからの各種連絡も全てスマートフォン上でやりとりできます。ご家族のご希望や状況の違いもありますので、これまで通りの文書や電話などでのやりとりも併用していますが、遠方でなかなかホームを訪問できないご家族や、「簡単でもいいのでできれば毎日様子を伝えて欲しい」と希望するご家族には大変好評です。今後、このシステムは全ホームへの導入を進めていきたいと考えています。
貴重なお話、ありがとうございました。
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