介護キーマンインタビュー
株式会社M.Y.Y
МYYケアリング牧野 施設長
古賀武志 さん
徒歩5分の場所に自社運営の24時間対応訪問看護。医療対応が必要な方も積極的に受け入れ。
経歴を教えて下さい。
介護業界での勤務歴は10年以上になります。前職は東京に本社がある大手介護会社だったのですが、東京本社と大阪の現場との間に心理的な距離感があると感じていました。そこで大阪に本社のある会社への転職を考えていたところ、知人が社長の毛と知り合いでであったことからM.Y.Yを勧められ、2021年8月に入社しました。
「MYYケアリング牧野」の特徴を教えて下さい。
21年5月に開設した40室のサービス付き高齢者向け住宅で、その前月に開設した「萱島」に次ぐ当社2棟目の高齢者住宅です。一番の特徴は、自社運営の24時間対応訪問看護事業所が徒歩5分の場所にある点です。これにより夜間に頻回な痰吸引が必要な人など、ほかの施設・住宅では生活が困難な方の受け入れが可能です。ご利用者様の平均要介護度は3.6とサ高住にしては高い水準となっています。また、外部の鍼灸師に週に1度訪問してもらい、脳トレーニングやリハビリテーション体操などを行っています。
開設してまだ日が浅いですが、今後取り組んでいきたいことはありますか。
開設して以来ずっとコロナ禍でしたので、レクリエーションやアクティビティが行えず、ご利用者様どうしのコミュニケーションは3度の食事のときに食堂で軽く挨拶を交わす程度に限定されてしまっていることが現在の大きな課題です。「会話」「笑い」は認知症予防になりますし、精神的な安定にもつながります。今はコロナの新規陽性者数も落ち着きを見せているため、今後はイベントの開催に力を入れていきます。ただし、イベントの実施は基本的に土日限定とする考えです。在宅で生活している高齢者が毎日遊びに行っているわけではありません。特定の曜日だけ地域の高齢者サロンやスポーツクラブに行ったり、週末にデパートや映画に行ったりしています。それと同様に、イベントのある日、無い日を明確に分けることが生活にメリハリをつけ、在宅生活に近い環境を提供することになると考えています。
当社は今後高齢者住宅の新規開設を多数控えています。「牧野」と「萱島」が当社の高齢者住宅の基本モデルにならなくてはいけません。今はその土台作りをしっかり行っていきたいと思います。
スタッフ教育の面で重視していること、今後取り組んでいきたいことはありますか。
「施設長がいなくても全体が回る仕組み」を作りたいと考えています。そのために常に「ヘルパーはリーダーの仕事をする」「リーダーは施設長の仕事をする」という意識を持ってもらい、職場全体が今どの様な状況であり、誰が何をしなくてはいけないのか、ということを考えながら仕事をしてもらいたいと思います。それは結果的に「自分本位ではなく、他人目線で行動すること」につながり「気遣い」「思いやり」が生まれます。こうした考え方は座学で身に付くものではありませんし、マニュアルもありません。日々の業務の中で自然に刷り込めるような指導・声掛けを心がけています。
貴重なお話、ありがとうございました。
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