介護キーマンインタビュー

株式会社ライフエール
エバーライフ加島館長
渡木潤一 さん

脳卒中に特化したリハを保険外で慢性期医療と在宅生活をつなぐ。

渡木潤一さん

経歴を教えて下さい。

介護業界でのキャリアは10年になります。以前は社会福祉法人で働いていました。法人を担当していた介護コンサルタントが、新たにライフエールのコンサルティングを始めることになり、彼から「移らないか」と声をかけてもらい、2021年7月にライフエールに入社しました。現在、大阪市の「エバーライフ加島」と枚方市の「エバーライフ御殿山」の2つの介護付有料老人ホームの館長を兼務しています。

運営するホームの中で、特徴的な物件を教えて下さい。

11年開設の「エバーライフ加島」です。21年5月にホーム内に自社運営の訪問看護ステーションを開設し、医療的な対応が必要な方の受け入れを進めています。夜間はオンコール体制ですが日中は看護師が常駐しています。介護付有料老人ホームですので現在5名の方が医療保険を適用する形で訪問看護を利用しています。また、同時にターミナルケア専用の居室を設け、末期がんなどの方を受け入れるホスピスケアの提供も始めています。
 さらに、22年2月からは、脳卒中に特化したリハビリテーションを保険外で提供している脳PLUSと提携しました。病院を出ることになったものの、身体機能的には自宅での生活にはまだ不安があるといった人を対象に、1ヵ月~6ヵ月程度の短期集中で、1回60分の自費リハビリを集中的に提供しています。こうした取り組みを行っている高齢者は全国的にもほとんどないと思われますので、今後の入居者募集活動においても大きなアピールポイントになるでしょう。

スタッフ教育の部分で心がけていることがあれば教えて下さい。

今は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、スタッフが心身ともに余裕のない状況となっています。こうした中で、本来あってはいけないことですが、虐待や不適切なケアをしてしまったり、見聞きしてしまったりするケースが増えることも考えられます。そうしたときに、どうしても「隠そう」「黙っておこう」という意識がはたらきます。しかし「それは事態の根本的な解決にはならない」ということを前職時代からスタッフには伝えて来ました。それらの行為が明るみに出ることによって、自治体から指導や処分を受ける結果になるかもしれません。しかし、それは、これまでの運営を見直し良質な介護サービスを提供する事業所になるための機会を与えられたともいえます。

スタッフに求めること、期待することは何でしょうか。

現場のスタッフは外部の人と接する機会が少ないこともあり、どうしても視野や考え方が狭くなってしまいがちです。是非ともほかの介護事業者の人たちと交わる機会を作り、様々な刺激を受けてもらいたいと思います。そのために効果的なのは、ほかの参加者とグループワークをするスタイルの外部研修の受講です。もちろん自身の介護スタッフとしての知識・技能向上にもつながりますので一石二鳥です。まずはスタッフ全員に認知症介護実践者研修を受講してもらいたいと思っています。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社ライフエール

http://160.16.102.151/home/index.html

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