介護キーマンインタビュー

株式会社クオレ
取締役社長
鈴木裕子 さん

眠りSCANなど業務のICT化推進。ご利用者様一人ひとりに向きあう時間を創出。

鈴木裕子さん

会社やご自身の経歴を教えて下さい。

会社は2022年に設立25年を迎えました。現在、大阪市北西部と門真市、堺市を地盤に介護事業と調剤薬局事業を展開しています。私は2004年に登録ヘルパーとしてクオレで働き始め、3年後に常勤となりました。その後は訪問介護事業の管理者、取締役などを経て2022年6月に当社2代目の社長に就任しました。

運営する高齢者施設について教えて下さい。

「西淀川」「東淀川」「門真」の3棟の介護付有料老人ホームのほか、グループホームを2棟運営しています。有料老人ホームのうち東淀川は2015年の開設と比較的新しいのですが、西淀川と門真は2004年の開設で、ハード面では近隣の新築物件に対する競争力の低下が懸念されています。そこで、ここ数年外壁や共用部などのリニューアルに随時取り組んでいます。
また、約半数の居室には「眠りSCAN」や「眠りSCANアイ」を設けたり、褥瘡予防のエアーマットや最新の特殊浴槽を導入したりしています。さらに、長引く新型コロナウイルス感染症の影響で外出できないご利用者様が、館内にいながら楽しい時間を過ごせるように共用部に大型スクリーンとプロジェクターを設置するなど、設備投資を積極的に行っています。こうした取り組みは、介護スタッフの業務効率の改善や肉体的負担の軽減につながります。

会社の介護サービスに対する方針・考え方を聞かせて下さい。

介護サービス事業者として「ご利用者様に笑顔になっていただく」ことは何よりも重視すべきですが、そのためには「スタッフが笑顔になれること」が同じぐらいに重要であると考えています。私の就任に合わせて「スタッフの幸せを追求する会社」を経営理念に加えました。スタッフに時間的・心理的な余裕がなければ自然に対応がきつくなり、ご利用者様の笑顔を引き出すことができません。眠りSCANなどのICT機器は、スタッフがご利用者様一人ひとりに向きあう時間を生み出し、より良質なサービスを提供するために必要なツールとして考えています。

人材育成などの面で、今後取り組んでいきたいことはなんでしょうか。

私自身が長いこと介護現場を経験してきましたし、私の社長就任に合わせて就任した取締役も1名を除いて現場経験者です。経営陣の多くが長く現場を経験して来たという強みを活かし、現場スタッフの目線に立ってスタッフ教育や働き改革を進めていきたいと思います。
会社ではここ数年、年功序列から成果主義への人事評価制度の変更や、1時間単位の有給取得制度の導入など、働き方改革を進めています。さらに、スタッフからは「男性の育児・介護休暇の充実」などを求める声もあがっており、まだまだ取り組むべき点は多いと実感しています。こうした声に応えることはスタッフの離職防止・長期就労を実現させることになり、結果として介護サービスに関する情報・ノウハウ・技術が社内に蓄積されます。ご利用者様に安心・安全・快適な暮らしを届けることにつながるでしょう。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社クオレ

https://www.cuores.com/

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