介護キーマンインタビュー

株式会社ポラリス
ポラリスステイ大津大江管理者
酒井大樹さん

3ヵ月での卒業・在宅復帰が目標。併設のデイを週に5日利用。

経歴を教えてください。

介護業界でのキャリアは約10年です。特養や一般的なデイサービスでの勤務経験を経て、2年前にポラリスに入社しました。当初は大阪の事業所で勤務し、現在はサービス付き高齢者向け住宅「ポラリスステイ大津大江」の管理者を務めています。妻の郷里が滋賀県ということもあり、「いつかは滋賀県で働きたい」と思っていました。

ポラリスステイ大津大江について教えてください。

オープンは2021年12月、居室数は12です。当社として初の高齢者住宅です。一般的な高齢者住宅では、ご利用者様を最期までお世話するという考えのところが多いでしょうが。ポラリスステイ大津大江は、併設された当社のデイの利用を通じてALDを改善し、早期に「卒業」「在宅復帰」してもらうことを最大の目的としています。
基本の賃貸借契約は一般的なマンションやサ高住と一緒ですが、物件の特徴を考えて3ヵ月間を基本単位とし、必要に応じてそれを延長するという特殊な入居契約書を作成しています。延長は原則1回までですが「自宅のバリアフリー対応が十分でない」などの特殊な事情がある場合には、相談の上さらに延長が可能となっています。

実際に入居しているのはどのような人ですか。また、どのような生活を送っていますか。

「退院したものの、様々な事情でまだ自宅には戻れない」「ポラリスの自立支援介護を受けたいが、デイが近くにない」などという事情がある方が多いです。地元の滋賀県だけでなく、遠くは静岡県からの入居もみられます。平均要介護度は3程度です。
元々、当社のデイを利用することを目的に入居をする方ですので、デイが営業している月曜日～金曜日は毎日デイで過ごしています。ほかのサ高住のようなレクリエーションやアクティビティは提供していません。

スタッフの教育や指導などの面で心がけていることは何でしょうか。

3ヵ月間の入居が基本ですので、1日1日がとても重要になります。それを無駄にしないという意識をしっかり持って欲しいと思います。ほかのサ高住や有料老人ホーム、特養などとは大きく性格が異なりますので、そうした施設で勤務経験がある人だと色々と勝手が違うところがあると思います。これまでの経験や手法にとわられない柔軟性に富んだ考え方や行動ができる人を求めています。

今後の目標などを聞かせてください。

3ヵ月できっちりと卒業するという実績を1件でも多く、着実に積み上げていくことです。これまでには、ご利用者様自身は元気になり在宅復帰ができる状況なのに、ご家族側の事情でそれができないという例もありました。自立支援介護とは何かという点や、私たちが目指すものについて、これまで以上にご家族に理解・協力してもらえるように取り組んで行きたいと思います。

貴重なお話、ありがとうございました。