介護キーマンインタビュー

株式会社ポラリス
代表取締役
森剛士 さん

「自立支援介護」掲げ デイを多数展開。短期集中利用目的にサ高住運営に参入。

森剛士さん

会社の概要やご自身の経歴を教えてください。

創業は2000年4月。現在、関西を中心に東北から九州までの地域で約70ヵ所のデイサービスのほか、訪問介護や訪問看護事業などを手がけています。2021年には初の居住系サービスとして、サービス付き高齢者向け住宅「ポラリスステイ大津大江」を開業しました。
また私は医師であり、兵庫県宝塚市で内科・外科・リハビリテーション科などからなるクリニックを運営しています。

御社の介護に対する考え方を聞かせてください。

「自立支援介護」を掲げています。詳細なアセスメントを通じてご利用者様一人ひとりの身体状況などを正確に把握し、科学的なエビデンスに基づいた機能訓練を行うことで、短期間でのADLの改善を図ります。ご利用者様の要介護認定が外れてデイを「卒業」をするというのが会社、ご利用者様双方にとって最大の目標です。昨今、国は自立支援介護の実践を掲げ、利用者の要介護度の改善が見られた介護事業所にはインセンティブを与える方向性を打ち出しています。当社は、国に先立ってそれを実践し、介護保険給付費の抑制に寄与して来たという自負があります。

今回、新たにサ高住の運営に参入した理由はなんでしょうか。

自立支援介護は、ご利用者様の日々の活動量や水分摂取量などを正しく把握し、必要があればそれらを促すことが重要です。しかし、デイではご利用者様が自宅にいる間は私たちは十分に関われないという課題があります。「常に関われる形で、短期集中で自立支援介護を受ける」スタイルが最も効果的と考えてきました。
大阪と長崎で、ホテルに滞在しながら自費で自立支援介護を受けるというサービスも提供していますが、宿泊費などがかかるために利用できるのは一部の人に限定されてしまいます。これをもっと安価に利用できるようにしようと考えました。
サ高住の全ての居室にはトイレセンサー、活動量計、睡眠センサーを設置しており、ご利用者様の生活状況の細かな把握が可能です。そのデータに基いて、個別の機能訓練計画を作成できるのが大きな特徴となっています。

今後の事業展開を教えてください。

ポラリスステイ大津大江と同様のコンセプトの高齢者住宅を各都道府県に1ヵ所ずつ設けていくのが目標です。今回はサ高住とデイの併設ですが、今後はそこに訪問介護事業所と居宅介護支援事業所を併設していきたいと考えています。また、土地の広さの問題もあって今回は12室と小規模になりましたが、居室数に関しては今後は様々なものを検討していきます。自社で立ち上げるだけでなく、併設されていたデイが退居してしまったサ高住の一部の居室とデイ部分を当社で借り上げるというスタイルでの運営も面白いのではないかと考えています。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社ポラリス

https://www.polaris.care/

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