介護キーマンインタビュー
ALSOKライフサポート株式会社
代表取締役社長
稲村泰伸 さん
1.5対1の手厚い人員配置が特徴。理学療法士などによる機能訓練にも注力。
会社の概要と、ご自身の経歴を教えて下さい。
2002年に京阪電鉄グループの京阪ライフサポートとして設立されました。その後、関西電力のグループ会社となり、2022年6月にALSOK(綜合警備保障)グループとなりました。現在「ローズライフ」のブランドで大阪府枚方市、京都市、京都府木津川市で有料老人ホームを運営するほか、デイサービス、訪問介護、訪問看護事業などを京阪エリアで手がけています。
私は1993年にALSOKに入社し、2012年からは本社の介護事業部など、ほぼ介護事業畑を歩んできました。ALSOKライフサポートの設立に伴い社長に就任しました。
会社の介護に対する考え方を教えて下さい。
京阪電鉄、関西電力、ALSOKと親会社は変わっても「ライフサポート」という言葉は20年以上使い続けています。この「ライフサポート」、つまり「ご利用者様の生活を支える」という姿勢を大切にしています。
例えば、運営する3つの有料老人ホームでは、いずれも機能訓練に力を入れています。ALSOKグループの介護事業会社の中でも理学療法士・作業療法士の配置数が多いのが特徴です。また、在宅生活を支えることにも重視しています。売り上げベースで40%が在宅系サービスというのもALSOKグループの中では高い方です。
老人ホームの特徴について、もう少し詳しく教えて下さい。
入居金は1500万円~と、いわゆる高価格帯物件を運営しています。枚方の「くずは」は要支援・要介護、「京都」は要介護、木津川の「高の原」は自立~要介護と、それぞれ入居対象が異なりますので、ニーズに応じて選択できます。人員配置は「高の原」は2対1、それ以外の2つは国が定めた規定の2倍となる1.5対1という手厚い体制をしいています。また3施設とも看護師を24時間配置しています。
こうした人によるケアに加え、ICT機器による見守りにも力を入れています。現在「くずは」で共用部にカメラ、居室のベッドに「眠りSCAN」を入れ、ご利用者様の状況をスタッフの手元の端末を通じてリアルタイムで確認できるようになっています。ほかの2つのホームでも、順番は異なりますが、順次ICT機器の導入を進めており、ご利用者様が安心・安全に生活できる環境を整えています。
今後、力を入れていきたいことは何でしょうか。
20年にわたって京阪電鉄、関西電力という関西で圧倒的なブランド力がある企業が運営してきたこともあり、「ローズライフ」自体の業界での知名度・信用力は高いと思います。しかし、関西ではALSOKが介護をしていること自体の認知度がまだまだ高くありません。日本を代表するセキュリティ関連企業が運営を行っていることで、これまでの質の高いサービスに、さらに安心・安全が加わったということをもっと多くの人に知ってもらいたいと考えています。
貴重なお話、ありがとうございました。
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