介護キーマンインタビュー

医療法人近藤内科医院
はるかぜガーデン桂川 管理者
吉田佳江 さん

食事は自社職員が施設内で手作り。地元食材の使用など「京都らしい生活」を演出。

吉田佳江さん

経歴を教えて下さい。

介護業界での勤務歴は30年以上になります。第1回の介護福祉士国家試験合格者です。3年前に近藤内科医院に入職し、現在は介護付有料老人ホームの管理者と、併設しているグループホームの管理者を兼務しています。

「はるかぜガーデン桂川」について教えて下さい。

2018年3月にオープンした地域密着型特定施設(介護付有料老人ホーム)、認知症グループホーム、小規模多機能型居宅介護事業からなる複合施設です。また、企業内保育所も併設しており、高齢者と子どもたちの交流が盛んなのが特徴です。

介護付有料老人ホームの特徴は何でしょうか。

まず、食事が挙げられます。開設当初は温めるだけで食べられる調理済み食材を使っていました。しかし、しばらくするとご利用者様から「メニューが単調で飽きてしまう」といった声が出るようになりました。そこで自社職員による施設内調理に食事形態を切り替えました。
 京都という土地柄もあり「京野菜など地元の食材を使って欲しい」「出汁をベースにした薄味がいい」など食事に関して独特のこだわりを持つ方もいますし、「毎月1日はお赤飯を食べたい」など、伝統的な生活習慣を重視している方もいます。そのすべてに対応することは難しいのですが、可能な限り個々の好みや体の状態などに合わせた食事を提供するようにしています。

医療対応、ターミナルケアへの対応などについて教えて下さい。

近藤内科医院は京都に医療拠点を持っていませんので、外部の医療機関と提携する形になりますが、看護師が日中1名常駐しています。また有料老人ホーム、グループホームには同じ医師が定期訪問してくれますので、グループホームに訪問して来たときでも、必要があれば有料老人ホームのご利用者様を診察してくれます。結果として、毎週訪問診療を受けることができます。このほか眼科、歯科の医師も定期訪問しています。
 ターミナルケアについては、これまでに看取りの経験もありますが、今後さらに対応力を強化していきたいと考えています。ご利用者様が意思表示をはっきりとできる段階から、望む終末期の暮らし方などを聴きとり、それを叶える体制作りを進めていきます。まだ看取りに接することに対して不安を感じているスタッフもいますので、今後、研修などを通じて意識改革を図っていきます。

ほかに、今後力を入れていきたいことはありますか。

まだ、新型コロナウイルス感染症が完全に落ちついた状況ではありませんので、もう少し先の話になりますが、京都という季節ごとの行事やお祭りが盛んな地域にあるホームですので、それを見物する機会を設けたり、神社やお寺に参拝したりする機会を作ったりと、京都らしさを感じることができるレクリエーションやイベントを行っていきたいと考えています。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

医療法人近藤内科医院

https://kondo-naika.jp/

介護キーマンインタビューTOP

関連施設