介護キーマンインタビュー

合同会社桑岡
入居担当看護師
奥本弘子 さん

喀痰吸引可能な介護スタッフが複数在籍。入居者の平均要介護度は4.6。

奥本弘子さん

経歴を教えて下さい。

訪問看護ステーションの管理者として長く勤務し、実姉が立ち上げた「桑岡」には創業時から携わってきました。医療特化型サービス付き高齢者向け住宅「ナーシングケア」ができてからは、入居促進と、2棟の看護、介護の管理者をサポートする形でご利用者様への対応やスタッフのマネジメント業務を担当しています。

「ナーシングケア」について詳しく教えて下さい。

1棟目の「ナーシングケアそら」(30戸)は2020年6月に大阪市西成区に開業、同じ年の12月に東大阪市に「ナーシングケアはな」(35戸)を開業しています。どちらも医療依存度や要介護度の高い方を主な入居対象にしており、平均要介護度は約4.6程度となっています。

そうした人たちを受け入れるためのハード・ソフト面での対応を教えて下さい。

自社で訪問看護事業を行っていますので、看護師が24時間体制で常駐しています。看護職員は病院勤務経験を積んだベテランです。また訪問介護事業も行っているので経験豊富な介護職員が施設を看護師と協力して対応してくれています。弊社は夜間帯には看護師、介護士の他に、宿直のスタッフも在籍しています。
宿直を採用したのは夜間帯にご利用者様の容態が急変したとき、救急車を要請すると誰かが病院に同行しないといけないからです。夜勤スタッフが同行してしまうとスタッフが減ってしまう分、ご利用者様のケアに支障がでます。宿直のスタッフが病院に同行すると、搬送までのタイムラグが少なくなり、また施設内での対応も通常通りの手厚いものが提供できます。
また、会社として喀痰吸引等研修(1号・2号)機関として登録を受けていますので、当社の介護スタッフの中には喀痰吸引ができる者もいます。これは、頻回な喀痰吸引が必要な方を受け入れることができる体制づくりになっています。この資格は何らかの事情で当社を辞めたスタッフも転職に際して資格を活かせることにも繋がります。

スタッフ教育などの面で力を入れていることは何でしょうか。

一般的な高齢者施設・住宅とは異なる部分が多いので、採用面接時に会社の介護、看護に対する考え方などについては十分に説明をして、入社後のミスマッチを防ぐようにしています。自身のこれまでのキャリアや経験を「ナーシングケア」でどのように活かせるのかを、一人ひとりにしっかりと考えてもらうことをスタッフには求めています。
 また、ご利用者様の看取りも多いので介護、看護スタッフには「看取りは特別なことではなく、昔は家族など親しい人が手を握って最期を見送るのが当たり前の姿だった」ということを伝えるようにしています。ご利用者様、ご家族が「ここで見送れて良かった。」
「ここで入居することができて良かった。」と思って頂ける施設であることを共通認識として指導しています。

貴重なお話、ありがとうございました。

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