介護キーマンインタビュー

株式会社アイネットケアサービス
代表取締役
白川初美 さん

医療的ケア必要な人を受入れ「気づき力」持つ人材育成

白川初美さん

法人と運営するホームについて教えて下さい。

17年前よりJR住道駅前で総合クリニックを運営する医療法人惠和会のグループ会社です。2013年に84室の住宅型有料老人ホーム「アーバニティ若水」を開設しました。

ホームの特徴は何ですか。

同一敷地内にデイサービス、24時間対応の訪問看護ステーション、訪問介護事業所、居宅介護支援事業所があります。また惠和会のクリニックは徒歩2分の場所にあります。クリニックには内科、耳鼻咽喉科、皮膚科、整形外科、婦人科などがあり、多くの疾患に対応できます。また病床もありますので入院も可能です。こうした体制により、医療的ケアを必要とする方の受入れが可能です。これまでに末期がん、胃瘻、インスリン、たん吸引、バルーンカテーテルなどの方の受入れ実績があります。
しかし、そうした方専門のホームというわけではなく、これまで入居された方の半数は要介護2以下で、自立の方もいました。幅広い方を受入れているのが特徴と言えます。

ケアを提供する上でこだわっている点は。

住宅型有料老人ホームですので、「入室の際のノックは3回」とマニュアルに定めるなど「ご利用者様のご自宅にお邪魔する」という意識をスタッフには徹底させています。またいくら建物が立派でも、汚れていたり嫌な臭いを発していたりしては意味がありません。「清潔感の維持」に力を入れています。そのために当社では清掃の専門スタッフを雇用していません。

その理由は何でしょうか。

清掃専門のスタッフがいると、仮にゴミが落ちていたとしても、介護スタッフは「清掃スタッフに任せておけば大丈夫」と考えてしまい、率先して拾おうとしなくなります。ご利用者様が増えるに伴い、介護スタッフの仕事量も増え「清掃スタッフを雇ってほしい」という声もあがりましたが、私の考えを説明し、理解してもらっています。

介護スタッフにはどのような人を求めますか。

ゴミの件もそうですが、自分が今何をしなくてはならないか、という点に自然に気づき、すぐに行動できる人です。これはサービス業に従事する上では欠かすことができない要素です。介護=身体介助・生活支援という思考にとらわれていては、ご利用者様に満足していただけません。

ところで、ラジオ番組のパーソナリティもしているとか。

3年前よりラジオ大阪で番組を持っています。現在は「白川初美の愛でケアして」として毎週日曜日の8時〜8時30分まで放送されています。私と施設長の高橋などで介護や医療、美容などをテーマにしたトークをしています。番組中にホームのコマーシャルは流れますが、ホームの宣伝よりは、一般の方に介護や医療について考え、学んでもらうきっかけしてもらうことが目的です。リスナーの方から介護に関する相談のメールやハガキが寄せられることもあります。少しでも皆さんの役に立っていることが実感でき、うれしく思います。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社アイネットケアサービス

https://www.wakamizu-kaigo.com/

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