介護キーマンインタビュー

株式会社メディプラン
ケア・キューブ豊中 施設長
德田章光 さん

採用率わずか2割の狭き門「自ら考える接遇」で差別化

德田章光さん

経歴を教えて下さい。

介護業界でのキャリアは14年です。2019年5月にメディプランに転職しました。前職でホーム長をしていた施設にメディプランが薬局として出入りしていたことが縁になりました。

「ケア・キューブ豊中」について教えて下さい。

2016年オープンの72室のサービス付き高齢者向け住宅です。居宅介護支援、訪問介護、デイサービス、訪問看護を併設しています。要支援から要介護5の方まで幅広く入居しており、末期がんやインスリン投与など医療的ケアが必要な方も受入れ可能です。

住宅の特徴は何でしょうか。

入居を決めた方も、就職を決めたスタッフも、理由が「見学時のスタッフの挨拶などの対応が非常によかった」という声が非常に多いことです。
 挨拶を含めた声がけ、接遇については重視していますが、「ご入居者様は○○様と呼ぶ」などというきっちりしたマニュアルはありません。マニュアルを守り「○○様」と呼ぶことが大事なのではなく、「なぜマニュアルやルールがあるのか」を自分で考え、理解することが重要だからです。スタッフ自らが「人生の先輩であるご利用者様には、どのような声がけをするのがいいのか」を考え、その結果として敬意をもって接するのであれば、極端に砕けた言葉遣いでない限り問題はないと考えています。スタッフに対しては「今の接遇や声がけは、第三者的な立場で見た場合に適切だったと思うか」を常に考えるように話しています。

求める人材像は。

面接のときに重視しているのは「時間を守ることができる」「身だしなみがきちんとしている」「人の目を見て会話できる」です。介護に関する知識や技術は入社後にいくらでも学べます。しかし、こうした人間性に係る部分は大きくは変えられません。この3点を満たすのは面接した人のうち2割程度です。8割は採用を見送ります。今の現場の状況を考えれば、もう少し採用基準を下げてスタッフ数の充足を図るべき、という考え方もあります。しかし採用後に生じる様々なリスクを考えると、現状が理想的と考えています。

スタッフ教育の面で注力していることは。

介護の現場業務はルーチンになりがちです。それを避けるため、外部の人や情報に広く接して刺激を受けてもらうことにしています。外部研修、イベントなどは、参加後のレポート提出を条件に全額費用を負担しています。介護に関係のない懇親会なども社として「有益だ」と判断すれば対象です。最近はスタッフから「こうしたイベントがあるのですが参加してもいいですか」と情報があがってくることも増えました。

現在の課題、今後の目標などは。

併設のデイサービスのリハビリテーション機能を強化したいと考えています。訪問看護事業所の理学療法士とリハビリメニューを練っている最中で、2020年2月中には形にしたいと考えています。「ADLが改善し、自宅に戻る」を当たり前にしていくのが目標です。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社メディプラン

https://www.mediplan.jp/

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