介護キーマンインタビュー

株式会社ネオリンクス
介護センターしおり 管理者
中川一平 さん

スタッフの「雑談力」が重要ご利用者の要望をヒアリング

中川一平さん

経歴について教えて下さい。

特別養護老人ホームや介護老人保健施設で勤務したのち、ネオリンクスに入社しました。当社でのキャリアは6年になります。

ケアやサービスの面で力を入れていることはなんでしょうか。

会社のモットーである「幸せ人生創造業」の実現のため、ご利用者様の「人」ではなく「人生」に寄り添うように努めています。ご利用者様がどのような人生を歩んで来たか、という点については事前にご本人やご家族からヒアリングし、サマリーを作成しますが、それでは完璧ではありません。私をはじめ各スタッフが、ご本人の要望などをいかに聞き出すかという意識を持つようにしています。

そのためにスタッフに求められる能力はなんでしょうか。

ご本人に改まって「何かやりたいことはありますか、行きたいところはありますか」と聞いても、具体的に出て来るものではありません。本音は日頃の何気ない会話や行動の中に隠されていたりします。スタッフには、雑談をする力、そこで相手が発したちょっとした本音に気づく力を身に付けてもらいたいと考えています。そして、その要望について、なるべく「できません」を作らず、実現しようという気持ちです。例えば、「ひばり荘 栞の家」では、飲酒や喫煙もご本人の希望や状況に応じて自由に楽しめるようになっています。
 先日も、あるご利用者様が以前は山歩きを趣味にしていたという話をスタッフが何気ない会話の中から聞き出しました。そこで生駒山の麓にハイキングにいきました。ご本人は認知症でしたが、大変喜んでいました。

そのためには、スタッフが雑談できる環境が大事ですね。

当社が運営する高齢者住宅は、介護サービスが外付けですので、ご利用者様は訪問介護を使います。サービスはマンツーマンで行いますので、その間に個人的な会話はできます。あとは各スタッフの意識です。「日々の業務で忙しい」と考えてしまうと、雑談をしようという気持ちもなくなってしまいます。「雑談をすることはサボりではなく、ご利用者様に寄り添うこと」という意識を会社全体で持つことが必要だと思います。

家族やケアマネジャーへの対応などで心がけている点は。

会社やホームとして「できること」「できないこと」を事前に明確にするようにしています。特に「できないこと」についてはなるべく先に説明するようにしています。他の高齢者住宅では、入居検討者を逃したくないとの考えから「何でもできます」と説明するところもあるようです。しかし「何でもできる」と言ってしまうと、実際に対応できないことが出たときに、期待を裏切り、場合によってはクレームになることもあります。
 「できないこと」を事前に示すことで、もしかしたら入居を取りやめる方も出るかもしれません。しかし、当社やホームのケアやサービスに対する姿勢を十分に理解した方が入居する結果になりますので、入居後も良好な関係を築くことができます。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社ネオリンクス

http://www.neolinks.co.jp/

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