介護キーマンインタビュー

社会福祉法人あかね
ヴィラグラスセゾン 施設長
寄能房代 さん

スタッフの自主性尊重し裏方に徹す。毎朝1時間半かけ全利用者に挨拶。

寄能房代さん

経歴を教えて下さい。

以前は大手楽器メーカーが主催する音楽教室で講師をしていました。音楽療法士の資格を取るためにデイサービスにボランティアに行ったところ、そこの人から「あなたは介護業界に向いているのではないか」と言われたことがきっかけで介護の仕事に興味を持ち、働き始めました。業界でのキャリアは20年以上になります。2019年3月にあかねに入社し、20年4月よりヴィラグラスセゾンの施設長を務めています。

あかねを選んだ理由は。

私は以前より、高齢者施設と地域との連携・共生に興味がありました。あかねでは、子ども食堂の「キッザカフェ」など、それにしっかりと取り組んでいる点、そして、それが非常にスタイリッシュに行われている点に興味を持ちました。また、他の法人で取り組んでいることで「よい」とされているものについては、積極的に見学し、取り入れようとするなど、業務品質の向上に関する歩みを止めない点にも魅力を感じました。

仕事をする上で心がけている点はなんでしょうか。

あかねに入社する前からずっと行ってきたのは「毎朝、ご利用者様全員に挨拶をする」ということです。今でも毎朝7時に出勤して、1時間半ほどかけて全員と挨拶をします。例え短い時間でも毎日声を交わすことで、体調などのちょっとした変化にも気づくことができます。
スタッフにも「挨拶と笑顔の徹底」を求めています。仮に完璧な手順や技術でサービスを提供できたとしても、そのスタッフに笑顔がなかったら、ご利用者様は「冷たい」と感じ、決して満足することはないでしょう。また、スタッフがいつも笑顔であるように心がけていれば、万一その笑顔がないときには、「心身に何か問題を抱えているのでは」と周囲の人もすぐにわかり、問題解決に向けてすぐに動けます。

ほかにスタッフに対し求めることや、スタッフの指導に対する考え方を教えて下さい。

あかねに転職して驚いたのは、スタッフ一人ひとりが自主性を持ち、「こうしたことをしたい」「これをしたら面白いのではないか」と日々考え、実行に向けて努力や工夫する意識が身についていること、それが実際に形になっていることです。私はスタッフのそうした思考や行動を妨げないように、あまり表に立って直接的に命令や指導をするのではなく、裏方としてスタッフから様々なアイデアや「やりたい」という声が自然にあがるような職場環境をつくることに力を入れています。そのために、トップダウンではなくボトムアップ型の組織をつくること、特定の人の声に周囲が影響されすぎることのない環境を整えるように心がけています。
また、スタッフがやりたいと思うことを実行するには、それを行うだけの時間や気持ちの余裕も必要です。日常業務の無駄を省いて、労務負担を軽減することについては、私を含め全員で意識をしていく必要があると思います。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

社会福祉法人あかね

https://e-akane.com/

介護キーマンインタビューTOP

関連施設