介護キーマンインタビュー

日本ロングライフ株式会社
代表取締役社長
石沢奈穂子 さん

面接の合格率は50%の狭き門。難関を突破したスタッフの良質接遇が自慢。

石沢奈穂子さん

経歴を教えて下さい。

父の介護がきっかけで介護業界に興味持ち、全くの異業界から2008年に日本ロングライフに転職しました。首都圏の4つのホーム長、執行役員などを経て、19年12月に社長に就任しました。

日本ロングライフの高齢者住宅の特徴は。

ハード面では「五感に心地よい、落ち着いた暮らしができる上質な居住空間」を追及しています。例えば全ての高齢者住宅には池や小川、小さな滝のある庭園があります。水が流れる音は落ち着き、心の安らぎをもたらします。自立のお客様も多いのですが、いつかは外出が難しくなることも考えられます。その時に自室や共用部から緑が見えることは大きな癒しや潤いになるでしょう。

立地にこだわった住宅が多いですね。

当社が事業を始めた当初は「高齢者住宅は不便な場所にある」というのが当たり前でした。しかし実際に入居する方の多くは生活利便性が高い大都市圏に住んでいます。入居後も入居前と同じ生活ができるように、駅近くであったり、生活に必要な要素が全て周辺に揃っていたりなど立地にこだわりました。

ケアの品質など、ソフト面での特徴は。

「サービス業であること」を徹底し、スタッフには良質な接遇やマナーの実践を求めています。これは、他の高齢者住宅運営事業者でも同じだと思います。当社ではそれに加え、身だしなみも徹底しています。朝礼時に必ず、スタッフ同士でアピアランス(身だしなみ)のチェックを行い、きちんと整えたうえで仕事に入ります。スタッフは直接お客様の身体に触れます。不潔であったり、不快感を与えたりする人に触れて欲しくない、と感じるのは人として当然です。

具体的に身だしなみでのこだわりは。

例えば、女性スタッフは、勤務中は口紅をつけることを義務付けています。サービス業の女性がメイクをするのはマナーとして当然だからです。メイクが苦手なスタッフもいますので、入社後、女性スタッフにはメイクアップ研修を行います。一方、勤務中はもとより通勤途中や休憩中の喫煙は一切禁止しています。身体や服からタバコの臭いがしたら、不快に思うお客様もいるからです。

禁煙の件などは、採用時にどう説明するのですか。

面接前に「勤務前・勤務中の完全禁煙に取組めますか」や、髪を染める場合の色の規定などの質問・項目を記したチェックリストを渡し、当社で勤務が可能かを自身、当社双方で判断します。結果として面接前に辞退をする応募者もいます。面接に至っても採用になるのは半数程度です。人手不足の現在、1人でも多く採用したい気持ちはありますが、安易に採用基準を下げるとサービス品質の低下などにつながりますので、この点にはこだわりを持ち続けたいと思います。

次々に新しいサービスにも取り組んでいますね。

4月より新コンセプト「ヘルス&ナチュラルビューティ」をスタートしました。これは、お客様に“より健康により美しく”なっていただくことが目的です。栄養食事療法に詳しいドクターの石黒伸氏監修の食事や、オリンピック銅メダリストで当社社員でもある岡本依子さんが開発したオリジナル体操で、お客様の健康面のサポートにつなげていきます。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

日本ロングライフ株式会社

https://www.j-longlife.co.jp/

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