介護キーマンインタビュー
有限会社野花ヘルスプロモート
施設部統括マネージャー
岡田敦史 さん
スタッフのアイデア・提案を重視。「利用者のためにできること」追求。
経歴を教えて下さい。
入社して10年になります。地元の介護事業者のコミュニティで野花ヘルスプロモートの管理者と知り合い、その後冨田社長とも知り合いました。2人から話を聞き、会社の目指すものに共感して転職しました。
運営する高齢者住宅の特徴は何でしょうか。
社長からも話があったように、認知症予防・進行抑制に力を入れています。食事などもその点を重視しています。例えば、咀嚼をすることは脳を刺激し認知症に効果を発揮しますので、当社では安易に流動食やムース食などにせず、栄養士の協力のもと、素材や調理方法を工夫して、なるべく咀嚼して食べてもらえるような食事の提供を心がけています。咀嚼能力はご利用者様一人ひとり違いますので、場合によっては提供する食事のメニュー自体が一人ひとり違うこともあります。
そうした、細やかなケアの提供のために、スタッフに対してはどのような指導をしていますか。
まず、スタッフの自由な発想、意見を尊重します。スタッフからの提案などについては、公序良俗に反するものでない限りは否定しません。そしてスタッフが自身のアイデアを形にして自身で実行することを尊重します。
例えば、住宅型有料老人ホーム喜平和気では、スタッフのアイデアでホームの中にご利用者様用のカフェを特定の曜日や時間に設けています。スタッフとご利用者様が一緒に店員を務めます。他にもご利用者様の希望を叶えるための外出など、多くのことが実現できています。常識や前例に捕われず、こうしたアイデアをどんどん出せるようになるよう、スタッフを指導しています。くだけた言い方をすれば「尖った人」が理想の人材です。
しかし、そうした能力を持つスタッフは、なかなかいないのではありませんか。
「そうした能力がない」のではなく「自分が何をできるのか、何をしたいのかわからない」というケースが多いのではないかと感じます。これについては上司がスタッフ一人ひとりをよく理解し、「何ができるのか」に気づいてあげる必要があります。
また、自分自身は「尖った人」ではなくとも、友人や知人が尖った人の場合もあるでしょう。そうした人を自分のパートナーやサポーターにつけて、自分のやりたいことを形に変えることもできます。そうした大きな視野に立った人をいかに増やしていくか、が課題です。
どのようにして、そうした人材を育成していますか。
社長の話にもあったように、地域を巻き込んで高齢者を支える社会づくりを目指していきます。高齢者住宅の中で食事介助や入浴介助だけをしていれば大丈夫という考え方ではなく、様々なものに目を向け興味や関心を持ってもらいたいと思います。当社ではスタッフに対し金融や投資などに関する研修も行います。知識を得ることはもちろん、投資を実践することで、実際の給与以上の収入を得られれば、収入面の不満での離職を防ぐことも期待できます。
貴重なお話、ありがとうございました。
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