介護キーマンインタビュー

株式会社 笑和
代表取締役
大島圭史 さん

生活リハなどでADL維持・改善に注力。初の高齢者住宅 9月にオープン。

大島圭史さん

会社について教えて下さい。

京阪電鉄沿線に特化して介護サービス事業を展開してきました。現在、グループ会社と合わせてデイサービス6ヵ所のほか、居宅介護支援、訪問介護、福祉用具、保育事業を手がけています。また、簡単に交換ができる高齢者施設用の防水シーツなどといったオリジナル福祉用具の開発も行っており、「RAKUDA」のブランドで販売しています。2020年9月に当社初となる高齢者住宅である「笑和Life寝屋川」を開設しました。

高齢者住宅を新たに開設した理由はなんでしょうか。

当社の主力事業であるデイサービスの場合、ご家族のご都合やご本人の身体状況の変化などが原因で高齢者住宅に入居することになり、ご利用を停止する方が出ることは避けられません。せっかく当社のケアに馴染み、スタッフとも仲良くなっていたのに、全く別の高齢者住宅に移るのは大きな不安になりますし、環境の変化は認知症の進行などのリスクもあります。また、スタッフにとっても、ご利用者様とのお別れは寂しく、モチベーションの低下にも繋がりかねません。こうした事態を防ぐため、当社とグループ会社で、どのような状況になっても適切なケアを継続して提供できる環境を構築する必要があると考え、3年ほど前から高齢者住宅開設を検討していました。

介護に対する考え方を教えて下さい。

ALDの維持・向上を重視しています。運営するデイの中には、トレーニングマシンを備えた機能訓練特化型もありますし、生活リハビリテーションを重視したものもあります。高齢者住宅では、ご利用者様に簡単な「仕事」をしてもらうことでADLの維持・向上につなげる仕組みを導入しています。

このほか、高齢者住宅開設に際して心がけた点はなんでしょうか。

とにかくご利用者様には「楽しく過ごして欲しい」という点です。例えばホームには、麻雀卓と通信用カラオケを設置した多目的室を設けました。全部で31室の小さなホームですから、居室にできるスペースを潰して多目的室にすることは収支面を考えると厳しいのですが、いつでも麻雀・カラオケを楽しめる環境を整えることが重要と考えました。
 また、ご家族とスタッフの両方が「問題ない」と判断したご入居者様については、自由に外出できるようにしています。ホーム周囲は店が多い環境ですから、買物などを楽しむことが出来ます。

入居状況はいかがですか。

「9月、10月で10人ずつ入居。今年いっぱいで満室に」を計画段階では目標としていました。新型コロナウイルス感染症の拡大で、事前の営業活動を十分に行えませんでしたが、9月については目標を達成しています。これまで地域密着で介護事業を展開してきたこともあり、当社のデイサービスや訪問介護のご利用者様、これまでにお付き合いのあったケアマネジャー様からの紹介による入居が多くなっていますが、今後は高齢者住宅入居相談事業者なども積極的に活用していきたいと考えています。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社 笑和

http://syouwa-raku.co.jp/

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