介護キーマンインタビュー

株式会社ケア21
代表取締役社長
依田雅 さん

「ご利用者様第一主義」が絶対の柱。パート社員が輝ける環境を構築。

依田雅さん

会社の概要やご自身の経歴などについて教えて下さい。

1993年に現会長である私の父が学習塾の経営を目的に創業しました。2000年に大阪府内で訪問介護を開始し介護事業に参入しました。現在は、在宅系・居住系介護事業のほかに、障がい者支援事業、保育事業、給食・配食事業、介護人材育成事業なども展開しています。高齢者住宅は「プレザンメゾン」「プレザングラン」のブランドで介護付有料老人ホームを関西圏・首都圏を中心に全国で40棟以上運営しています。関西圏では2020年3月に宝塚市で新規オープンしたほか、12月には西宮市で開設を予定しています。私は12年に入社し、常務や副社長を経て、今年6月社長に就任しました。

御社の介護の特徴などを教えて下さい。

柱としているのは「ご利用者様第一主義」「人としての尊厳の尊重」です。これはいかなる場合でも揺らぐことはありません。しかし、当社が運営するホームは様々なエリアにあり、エリアによりご利用者様の属性や嗜好は異なります。また、同じホームでもご利用者様一人ひとりで違います。そのため、それぞれのホームの施設長には比較的大きな裁量を与え、「ご利用者様第一主義から逸脱しない限りは、各施設長の考え方による運営を尊重する」としています。ホームの雰囲気などは施設長の方針や好みなどによりかなり違うのではないかと思います。

介護サービス提供の上で心がけている点は何でしょうか。

介護サービスの基本は人です。いいスタッフなくしてご利用者様の満足はあり得ません。特に、パートタイマーの主婦など、介護の現場で貴重な戦力となる非正規労働者が長期的に安定して活躍できる環境づくりが重要であると考え、以前から様々な取り組みを行っています。
 例えば、雇用形態に関わらず、同一の業務であれば賃金は同一としています。これにより、「今まで正社員として勤務していたが、家庭の事情でパートとして働きたい」などといった場合ででも、経済的影響を少なくできます。またパートから正社員に戻ることも簡単にできるようにしています。さらに、全ての非正規労働者を有期労働契約から無期労働契約に切り替えています。これにより長期的な生活設計を立て易くなり、離職の防止や新規採用にも繋がっています。

ほかに、雇用や働き方などの面で取り組んでいること、今後取り組みたいことなどはありますか。

介護業務のICT化に取り組んでいます。今年4月にシステム開発の会社に出資をしましたので、この会社を通じてオリジナルの介護記録システムなどの開発を進めていきます。業務の効率化でスタッフに時間的余裕ができれば、日々の介護記録などを元に、ご利用者様一人ひとりについて「どのようなサービスを提供したらいいのだろうか」などといった点をじっくりと考えることが可能になります。結果としてスタッフのスキルアップ、介護サービスの品質向上に繋がるでしょう。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社ケア21

https://www.care21.co.jp/

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