介護キーマンインタビュー

株式会社ピース・ライフ
代表取締役
小林誠治 さん

ホーム内での飲酒も柔軟に対応。「自宅の暮らしに近い生活」追求。

小林誠治さん

ご自身の経歴や会社について教えて下さい。

以前は自動車メーカーで働いていました。その後、医療法人の薬局に勤め福祉用具の販売を経験し、自身で福祉用具販売の会社を起業しました。今から25年前のことです。現在は福祉用具レンタル、調剤薬局、介護事業者向け各種日用品の販売、独自開発した見守りシステムの販売を手がけています。高齢者住宅は、今から3年前に取引先の会社が運営していた八尾市の介護付有料老人ホームの運営を承継しました。

高齢者住宅の運営に対する考え方を教えて下さい。

以前、ご利用者様に「今日はいい天気ですね」と挨拶したところ「私たちは、ここから出られないのだから、そんなことを気にしても意味がない」と言われ、非常にショックを受けました。ホームは集団生活の場ですから、皆が安心・安全に過ごすためのルールは必要です。しかし、そうしたルールの存在が、ご利用者様に「ここでの生活はつまらない」と思わせ、諦めや絶望に繋がってしまっては意味がありません。「自由度を高め、可能な限り自宅にいるときと同じような生活をしてもらう」ということを基本姿勢としています。

その点について、何か具体的に取り組んでいることはありますか。

例えば、お酒を飲むのが好きなご利用者様がいた場合、「ホーム内での飲酒はできません」と禁止するのではなく、「食堂などスタッフの目の届く範囲で飲んでもらう」「飲み過ぎないようにお酒はスタッフが管理する」など、そのご利用者様一人ひとりに応じたルールを設けて対応するようにしています。まだ、完全に実践できているわけではありませんが、こうした意識を徹底できるようにスタッフともども日々追及していきたいと思います。

他にスタッフ教育の面で取り組んでいること、重視していることは。

「金銭を支払っていただいたお客様に対して、それに見合うだけの商品・サービスを提供する」というのは全てのビジネスの基本です。もちろん介護事業も例外ではありません。しかし介護の現場では、ご利用者様から直接お金を受け取る場面がないため、介護スタッフの中にはこの意識が希薄な人も少なくありません。「目の前にいる人はお客様。お客様がお金を払ってくれるから自分たちが食べていける」という意識がないために、高齢者住宅の運営面においてもハード面においても「スタッフファースト」に陥り易くなります。「ご利用者様ファーストの徹底」をスタッフに意識付けさせています。
 また、介護業界は他の業界に比べると「自分は組織の中でどのような役割を果たすことを求められているのか」「自分の職務の権限とそれに伴う責任は何か」をしっかり意識できている人が少ないと実感します。そのことが、組織として動く場合の効率の悪さ、人間関係に起因するトラブルや不平不満の原因になりかねません。「自分は何をなすべきか」を常に意識して行動することを求めています。

貴重なお話、ありがとうございました。

運営会社

株式会社ピース・ライフ

http://www.energy-aoyama.jp/

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